ガルドは二度斬る

twitterID:@yok_poke

努力値効率警察による努力値の振り方講座

(7世代の記事)

 

努力値効率警察です。

今回は、どうすれば逮捕されないベストな調整ができるかについて書こうと思います。

この記事は三章建てとなっております。

Ⅰ)努力値の振り方・性格の原則について

Ⅱ)調整について

Ⅲ)細かい調整や例外について

対戦慣れしている方ならⅠ・Ⅱは知り尽くしてると思いますので、Ⅲだけ読めば大丈夫だと思います。

この記事では各種略称を使います。

 

Ⅰ)努力値の振り方・性格の原則について

守るべき原則は3つです。

①可能ならば、最も高くなる能力値に上昇補正をかけ、最も低くなる(もしくは不要な)能力値に下降補正をかける

②耐久に振りたいがH>B+Dのときは、Hに振らずBDに振り分ける。

③HB方面を固くしたいがH<Bの時は、Bに振らずHに振る。(Dの場合も同様)

基本的には、この3つが守られていれば「ありえる」調整だと言えます。

 

①可能ならば、最も高くなる能力値に上昇補正をかけ、最も低くなる(もしくは不要な)能力値に下降補正をかける

これは、努力値が能力値の「定数変化」なのに対して性格補正が「割合変化」なので、こうした方が数値が高くなるということです。

もちろん、性格補正をかけないと達成できない能力値がある場合はそこに補正をかけましょう。

またごくごく稀に、まじめなどの補正をかけない性格(無補正)が最適解になることがあります。どの能力も似たり寄ったりな時は試してみるといいでしょう。ちなみに、全ての混乱実で混乱しないというわずかなメリットがあります。

種族値が高い部分に上昇補正をかけるべき」という人もいますが、大事なのはあくまで「最終的に能力値が最も高くなる部分に補正をかける」ことです。腕白メガグロスを使う人はいません。(せっかちメガグロスを使う人はいますが、これはせっかちにしないと目的の能力値を達成できないからです。)

 

②耐久に振りたいがH>B+Dのときは、Hに振らずBDに振り分ける。

ポケモンの実質的な物理耐久力を示す物理耐久指数はH×Bで、特殊耐久力を示す特殊耐久指数はH×Dで表されます。

H>B+Dの時は、Hを上げるよりもBとDを特定の割合で上げたほうがH×BもH×Dも大きくなるという話です。

典型例として、Hが極端に高いラッキーはBD振りにするのが一般的です。物理耐久力を極限まで上げたい場合はもちろんHBぶっぱでも構いませんが、BやDに振らずにHに振るのはあり得ません。

おまけ:厳密に言うとわずかにH>B+Dのほうが良いです。ダメージ計算の最後らへんに定数で+2が入るため。

 

③HB方面を固くしたいがH<Bの時は、Bに振らずHに振る。(Dの場合も同様)

これも耐久指数の問題ですね。

例えば、Hに対してBやDが極端に高い盾ギルガルドは、特殊耐久を重点的に上げたい場合でもとりあえずHにぶっぱします。その上で必要な分だけDに振るのが良い調整法です。

 

この他にも「3箇所振りより5箇所振りのほうが数値が1高くなってお得」や「能力値が低い場所に努力値を振ると上昇割合が大きい」、「1/2H=B=Dに近くなるように振り分けると総合耐久が高くなる」などがありますが、必要がなければ別に意識せずとも構いません。

カミツルギは尖ったステータスをしていますが、AぶっぱもSぶっぱも必要ならばASでよいのです。

 

Ⅱ)調整について

大事なのは、最も勝利に近づける調整にすることです。

ほとんどの場合それは、倒したい相手を倒し、耐えたい攻撃を耐え、抜きたい相手を抜くことです。それが大前提です。

しっかり仮想敵を見定め、ダメ計を回しまくって、自分にとってベストな調整を見つけましょう。

いわゆる「効率のいい振り方」は調整の指針になりますが、絶対ではありません。

調整がまとまらない時は他の人の調整を参考にするといいでしょう。ただ、鵜呑みにせずに自分でもう一回調整してみるのは大事です。

 

 

Ⅲ)細かい調整や例外について

いわゆるセオリー的なアレとか宗教的なアレとか例外的なアレですね。いろいろ紹介していきます。

しかし、どれも絶対に守らなければならないわけではありません。他の調整にしたほうが勝率が高くなると思ったらそっちにしましょう。

①~⑥はHP実数値の細かい調整、⑦以降はその他です。

 

①身代わり持ちの調整

身代わり持ちのポケモンの場合、いろいろな調整がありえます。

4回身代わりを貼りたい時はHPが4の倍数(4n)を避ける、逆にヤタピ等をもたせる時は4nにする、身代わりが攻撃を耐える確率を上げるためにうまいこと調整する、地球投げを耐えたい時はH205以上にするなど、挙げていったらキリがありません。

ポケモンに合わせてうまいこと調整してあげましょう。

 

②割合調整

HPの割合が関係する技や道具を使う時に意識するやつです。

身代わりの他、オボン+腹太鼓のポケモンは2nにする、呪い持ちは2n+1にする、食いしん坊カビゴンは(自然の怒り意識で)2nにする、その他の混乱実持ちは(ガデアロ意識で)4nにするなどですね。

このうち、受動的なものは汎用性とのトレードオフになります。

例えば混乱実カバはH実値212にするのがメジャーですが、私はぶっぱの215の方が好きです。ガデアロや呪いミミッキュで困ることより、HP実数値を3上げた恩恵を受けることのほうが多いと思っているので。

また、トリル後の自主退場のために、呪いミミッキュのHPをあえて偶数にするなどの戦法もあります。

 

③回復効率

割合回復ソースを持っているポケモンが意識するやつです。グライオンオニゴーリカプ・ブルルなどが有名ですね。

守る身代わりグライオンは8n+1~3に、オニゴーリは16n+1にするのがメジャーですが、強く意識するのは「無限回身代わりを貼るポケモン」だけでいいと思います。こういう奴はHぶっぱに近くするのがメジャーであり、HPを減らしても回復量は増えないからです。

例えば残飯ギルガルドは無限回身代わりを貼るポケモンではないと思うので、H161-B174-D175とするよりは原則に従ってH167-B171-D172の方がいいでしょう。ヘドロドヒドイデもHぶっぱにしない人はいないと思います。

ちなみに回復量が同じならばBDを高くしたほうが「回復する耐久指数」は大きくなりますが、ほぼ誤差なので、残飯の場合は気にしなくていいです。先述のギルガルドの場合、H161の奴がH167の奴より総合耐久が高くなるのは19ターン後です。

グライオンだと4ターンくらいで元が取れたりしますが、こいつは元々他の理由でHを177に抑えてDに振るほうが好まれます。

また、宿り木の種の回復効率がうんたん言う人もいますが、汎用性を落としてまで意識するものではないと思います。非常に特殊な場合を除いて。(【S17スペレ単体考察】粉草笛エルフーン【出し負けても勝率58%】 - ガルドは二度斬る

 

④ステロダメージ軽減

岩が4倍弱点のポケモンはステロで半分入りますが、HPを奇数にすれば3回繰り出すことができます。

まあだいたい砂舞ってるんですけどね。リザYだと有用。

 

⑤その他の定数ダメージ軽減

所謂16n-1ってやつです。これよりHを上げると砂嵐や毒のダメージが大きくなります。

基本的には意識しなくてもいいですが、必要なだけHを確保した結果HP実数値が16n~16n+1くらいになる時は検討してもいいでしょう。

特にポリゴン2はぶっぱでH192になり、毒を受けやすいポケモンなのでH191に抑えることが多く、カプ・レヒレはHぶっぱが177でカバルドンの相手をすることが多いのでH175に抑えることが多いです。

ただ、HPを16n-1に固定して余った努力値を他に振るという調整の仕方はやめましょう。もっといい調整があるかもしれないのにその可能性を捨てるのはカスです。

また、必要以上にHPを上げて16n-1にするのは意味がありません。ダメージ変わらないので。

 

⑥奇数調整

他にダメージ補正がなければ2倍弱点の技で受けるダメージは2の倍数になるので、奇数にしたほうが耐えやすいというお話です。4倍弱点だと4の倍数です。

弱点技を耐えたい時は意識するといいでしょう。

ただ、意味があるのは「弱点技しか受けないとき」だけなので、調整を考えた結果HPが偶数になったなら、それはそれでいいです。

 

 

 

⑦DL調整

特性が「ダウンロード」のポリゴン2は特殊アタッカーであることが多いので、D>Bにすることで被害を小さくできます。

B=Dのポケモンの場合はD4振りだけで達成できるので、基本的にやり得です。

 

⑧11n調整

切り捨て処理の都合上、上昇補正をかけた能力値では努力値8で実数値を2上げられる場所があります。補正を掛ける前の能力値が10n-1から10nになる所ですね。そこまで上げるとちょっとお得です(そこまで下げる行為に基本意味はありません)。

ただ、最終的に重要なのは実戦での与(被)ダメージです。数値に拘泥するのはよくないです。

 おまけ:非常に細かいことを言うと、BとDは11nの場合、ダメージ計算の途中で切り捨てが発生しづらいという理由でちょっと損する可能性があります。完全に誤差。

 

⑨ランク+1用偶数調整

能力値ランクが+1(奇数)のとき、素の能力が奇数だと小数点下が切り捨てられてちょっともったいない気がするという奴です。

気にしなくていいです。

 

⑩カウンター・ミラーコート

カウンターやミラーコートで攻撃を反射する場合、受けるダメージが小さいと相手を倒しきれず、結果的に受けるダメージが大きくなってしまいます。

それを意識する場合、BやDを低めにしてHを高くするのはアリです。

ほとんどソーナンス用ですね。

 

種族値が変わるケース

これはレアケース中のレアケースなので正直気にしなくていいのですが、戦闘中に種族値が変化するポケモンの場合、「最も高くなる能力に上昇補正をかける」行為がベストではない可能性があります。

具体例として実数値がH167、A194(剣時)、B196(盾時)のギルガルドを考えてみましょう。ちなみにメガミミロップの膝最高乱数切り耐え残りAです。

セオリー通りBに補正をかけると、H252A188B68振りになります。しかし、A補正のH252A52B204振りでも同じ実数値にできます。

どちらがベターかといえば、後者です。前者は盾時のAが94、剣時のBが86ですが、後者は盾時のAが84、剣時のBが96になります。つまり、後者のほうが盾時のイカサマのダメージや剣時の物理攻撃のダメージを抑えることができます。

ギルガルドで変な調整を作る時は一応気をつけましょう。

ちなみにこれはローテーションバトルのお話なのですが、ギルガルドは無補正HDぶっぱでサザンドラの眼鏡竜波を身代わりが最高乱数以外耐えすることができ、剣時に身代わり貫通でニンフィアハイパーボイスを受けることが多いので、穏やかhcd調整よりも控えめHDぶっぱの方がオススメです。

 

追記分

⑫地球投げn耐え

 H151とか201とかにするやつですね(身代わり持ちだと205)。

これに関しては実数値が重要なので、効率が悪くても許されます(ドリュウズなど)。

 

 ⑬反動技

捨て身やら何やら使う時は、H>B+Dでもいいかもしれません。

 

以上です。読んでいただいてありがとうございました。

何か忘れていたらこっそり追記します。